2008年1月12日 (土)

今日の野菜の収穫量は米栽培の1反分の利益と同じです。

曇り

   

今日の最低気温は12℃でした。

一昨日は6℃、それ以前はマイナスになることが多かったのですが、急に、暖かくなりました。

その影響だろうと思いますが、ブロッコリーの頂芽が急に大きくなってしまいました。

全部で約400株しか植えていなかったのに、90株くらいを収穫せざるを得ませんでした。

収穫期になったキャベツや大根は、そのまま畑においていても、すぐには収穫期を逃すことはないのですが、

ブロッコリーはどうしようもありません。

収穫は簡単なのですが、計画的に収穫できないのが難点です。

    

今日は、キャベツ、レタス、ほうれん草そしてブロッコリーを収穫しました。

ブロッコリーを除いて、毎日、少しずつ収穫しています。

収穫には、妻と共に、2時間半くらいかかりました。

そして、下葉などを除く調製と袋詰めに、約4時間くらいかかっています。

キャベツ34玉、レタス30玉、ほうれん草47袋、ブロッコリー86袋で、計197袋でした。

キャベツ、レタス、ブロッコリーも袋に入れています。

   

1玉あるいは1袋を100円の利益とすると、これらの野菜が全部売れたとして、約2万円の利益になります。

ふと考えてみると、ちょうど、1反分(1000㎡、300坪)の田んぼから得られる米の利益くらいだろうと思います。

去年末のふれあい市の忘年会で、年配の方から言われたことを思い出しました。

苗、春田すきなどの耕運、田植え、稲刈り、乾燥、籾摺りなどをすべて依頼すると、利益は2万円以下になるようです。

今どき、米を少しくらい作っただけでは、生計を立てるのは難しいので、「いったい、誰が米を作るんだ。」と言われていました。

米はあまりにも安いです。

    

P10202841 今日、収穫した野菜です。

手前がキャベツで、

奥はレタスです。

    

    

    

   

     

P10202851 左はブロッコリーで、

右はほうれん草です。

畑で洗ってきて、

家の野菜部屋で調製、袋詰めをしています。

    

    

   

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2007年10月19日 (金)

高粱(こうりゃん)を見ました

晴れ ときどき 曇り (午後は、風が強かった)

  

中・高校生の頃、レース鳩を飼っていて、こうりゃん(高粱)はそのえさとして使っていました。

そのこうりゃんが実っている姿を見ました。

場所は、中国、ハルピン付近です。

  

ウィキペディアによると、食料として使うことが多いそうです。

世界中で、かなりの生産量があることも初めて知りました。

   

P10007441  

「こうりゃん」です。

とうもろこしの葉とそっくりです。

ウィキペディアによると、高キビというそうです。

    

    

    

P10007411   

びっしりと実を付けています。

    

   

   

    

    

     

P10007421   

接写すると、

中の赤い実が見えています。

    

    

   

    

    

よく考えると、

稲、麦、とうもろこし、こうりゃんは全てイネ科です。

あらためて、穀類はイネ科の植物に多いことを思いました。

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2007年10月18日 (木)

中国東北部は広大な穀倉地帯のようです

晴れ 

  

農作業に絶好の天気が続いています。

朝方はひんやりして、農作業をすると少し汗ばむという感じ。

   

中国の東北部(遼寧省、吉林省、黒龍江省)は広大な穀倉地帯のようでした。

   

P10100651

ハルピン付近の上空から撮ったもの。

(以前、夏に行ったときの写真)

山はなく、平野部がどこまでも広がっていました。

とうもろこしの畑だったと記憶しています。

    

    

P10108471列車からの写真

瀋陽からハルピンまで、とうもろこし畑が続いていました。

    

    

    

    

    

P10108511 少し見にくいですが、

とうもろこし畑です。

今年はとうもろこしの世界的な高騰で、

政府の買入価格も少しは高くなったのでは?

   

    

    

P10007571 ハルピンから南に行ったところでは、

水田で稲がたくさん作られています。

水が豊富だろうと思います。

    

    

   

   

   

P10006921 稲の刈り取り風景

   

    

    

    

    

    

    

P10006531 きれいな稲穂です。

    

    

    

    

    

    

   

とうもろこしやお米が作りやすい土地柄のようです。

平らで、広い土地ですので、北海道のようなイメージを受けます。

(まだ、行ったことはありませんが)

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2007年9月24日 (月)

白い彼岸花も咲いていました

晴れ のち 曇り (やっと少し涼しくなってきた。でも、まだ30℃を超えている)

   

今日は、まだ彼岸のうちですが、

当地でも、田んぼのあぜや川の土手に赤い彼岸花が咲いています。

珍しく、白い彼岸花ありました。

(彼岸花について、詳しく書かれているホームページがありました)

   

P10106391   

近くの川に咲いていました。

   

   

    

    

    

    

P10106371   

赤い彼岸花は普通に見られます。

白い花の隣に咲いていました。

    

    

    

    

P10106381   

赤と白の花が混じって咲いているところもありました。

草が刈られていないので、

花の茎が長くて良かったと思います。

    

    

   

    

他の場所で赤い彼岸花の写真を撮ろうと思って、いろいろな田んぼのあぜを見ているうちに、気づいたことがありました。

  

一つは、区画整理されていない田んぼに、たくさん咲いたことです。

きれいに真四角に区画整理されている田んぼのあぜには、あまり咲いていませんでした。

彼岸花の根に毒があり、ネズミやモグラなどが来ないようにして、田んぼの水漏れを防ぐそうです。

種が飛来して生えた彼岸花もあるかもしれませんが、

多分、昔の農家が移植したのではないでしょうか!

  

もう一つ、気づいたことがあります。

田んぼのあぜに草が伸びていることです。

以前は、田んぼのあぜがきれいに草刈りをされていて、

茎がピンと伸びた彼岸花があまりに目立っていました。

昔に比べて、早く実る稲の品種に変わったことと、区画整理していない田は減反にしていることが理由かもしれません。

そのような田んぼのあぜは草刈りをあまりしません。

ひょっとすると、米の価格が下がってきて、昔ほど田んぼの管理がされていないのかもしれません。

   

昔に比べて、田んぼの表情も少しずつ変わってきているのかもしれません。

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2007年9月13日 (木)

今年も米の価格が下がりそうです

晴れ のち わずかに雨

  

私は、生産組合長をしていますが(なり手がないので)、先日、当地区の生産組合長会議がありました。

その席で、福岡県の米の作柄は、8月15日現在、「やや不良」だそうです。

最終的な結果ではないのですが、去年もそうでしたが、今年も平年以下の作柄かもしれません。

   

普通に考えると、作柄が悪いと、収穫量が減りますから、米の価格が上がるだろうと思われます。

しかし、状況は異なり、今年も米の価格が下がるだろうと予想されています。

日本人が米を食べなくなったことが最大の原因ですが、

今年から、コメ価格形成センターのルールが見直しされて、早めに低額でコメを売り抜ける産地が多くなるだろうと予想されています。

   

また、今年から(平成19年産米)、全農の事業方針として、内金は7000円しか支払われなくなるそうです。

もちろん、その後、売上げがたったときには、追加で支払われますが。

(当地の農協は、もう少し上乗せして、10000円~12500円の支払いがあります)

最終的には、おそらく14000円~15000円/60kg玄米にはなると思いますが。

  

内金の7000円は玄米60kg当たりですので、1反(1000㎡)当たりでは、収穫量480kg(8俵)として、56000円になります。

これでは、水稲生産農家の秋の支払いができなくなる恐れがあります。

農家へ米の販売金が入った後に、農家は各種支払いをする慣行があります。

機械代、肥料・農薬代、種・苗代、などなど結構な支払いがありますので、先に手出しをしなければならないだろうと思います。

実は、これらの費用は農協だけでなく、その他の商系の会社も、米の入金があった後に支払うという仕組みがあります。

農機具メーカーに対してもそのような代金支払いの仕組みです。

(私も、野菜を作り始めたとき、ある農機具メーカーの販売店からの請求が遅いので問い合わせたところ、そのような支払い方法(年、2~3回)になっていることにビックリしました。)

当然、内金だけだと、支払いができない状況に陥る可能性があります。

非常にきびしい状況です。

   

先日、ある農家と話していると、農協にだけ供出しているだけだと、4町(4ヘクタール)ではきびしく、10町歩くらい作らないと、採算に合わないと言われていました。

そうなると、トラクターは30馬力以上必要で(1馬力10万円とすると、300万円以上。各種のアタッチメントを付けると、さらに高くなります。)、3条刈りのコンバイン(700万円程度)も必要だそうです。

大変な金額がかかってしまいます。

農協への供出だけでなく、自ら販売先の確保も重要な課題になります。

    

米の生産農家にとっては、苦しい状況が続いています。

(野菜も大変ですが)

   

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2007年3月 3日 (土)

平成19年度からの新農業政策について:その2

晴れ

  

前回、国の減反政策に沿った米作りをしていて、かつ、大豆や麦を作っている大規模農家や集団に対してだけに助成金(当地で、大豆の場合、51,000円/10アール)が出ることを書きました。

そして、減反政策に沿っただけの農家には、助成金は数千円しか出ないことも書きました。

  

では、大規模農業に参加しない農家はどうなるでしょうか?

減反に協力してもしなくてもあまり関係ないと考える方も多数居られます。

そういう方は、減反しないかもしれません。

     

耕作面積が増えると、米は多量に市場に出てしまい、米の価格は下落します。

市場に出るという意味は、流通業者を通さずに、親戚や個人同士の販売を含みます。

米の価格の下落が進むと、大規模生産農家や集団も経営が苦しくなり、結果的に悪循環に陥ります。

  

今回の新農業政策は、このような観点からも、両刃の剣ではないかと思ってしまいます。

  

今日の朝のNHKラジオでは、こんなことを話されていました。

安全保障の観点から、少なくとも米は自給したい。

しかし、国が助成金をあまりに多く出しすぎると、国民からの反発を受ける。

多分、日本の米の価格は、アメリカの米の価格に近づくのではないか!

少し、あやふやですが、ラジオでは、8000円/60kgと言っていたようです?

中国の米はもっと安く、4元/kgとしても、600円/10kg、3600円/60kgです。

国内の生産コストは高いので、その分を国が助成しよう。

助成金の総額は約4000億円程度と試算されるので、

この程度であれば、国民から非難を受けなくてすむだろう。

  

多分に、そんなところに落ち着くのかもしれません。

  

国の政策には、小規模農家を増やそうという政策はあまりありません。

兼業でも農業をしたい方はたくさん居られます。

専業農家にならなくても、農地の貸借や売買が出来やすくするような制度があると、

新規に参入する方も増えてくるだろうと思います。

株式会社にも農地を解放しようとしていますが、これはあまりにも経済的な考え方に偏っているように思えます。

   

こんなことばかり書いて申し訳ありません。

読まれている方は、きっと退屈されたかもしれません。

   

最後に、米農家が努力してきていること。

気づいたことを書いてみます。

①出荷されている米の粒が大きくなっています。

 籾摺り後のふるいの網目が1.75mmから1.85mmに変わっています。

 玄米の粒の大きいものを出荷するようにしているからです。

 結果的に、精米後の粒も大きくなっています。

 お気づきでしょうか?

   

②減農薬・減化学肥料で栽培された米が増えてきています。

 収穫量を増やすよりも、品質を高めようとする努力をされています。

 もちろん堆肥も使っています。

   

③収量が減っても、食味の良い米の品種を作ろうとしています。

 おいしい米を作って、食べてもらおうとしています。

  

上記の①~③の対策を取ると、結果的に収穫量は減るのですが、何とか価格を維持したいということでもあります。

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2007年3月 1日 (木)

平成19年度からの農業政策について

晴れ

今日から3月ですが、昼は暖かい日でした。

でも、朝方は車に氷も張っていましたし、畑の気温も-2℃でした。

暖冬とは言っても、やはり、冬は冬です。

  

昨日の続きですが、

今年度(平成19年度)から、農業政策は大きく変わるようです。

これまで、減反を達成した個人には、その減反の田に、大豆や麦を植えると、国から補助金が出ていました。

補助金の額は、条件を満たすと、最大で10アール当たり7万円を超えるものでした。

   

減反とは、米を作ってはいけない田のことです。

当地では約40%です。

逆にすると、米を作れる田は60%というわけです。

もちろん減反未達成ですと、補助金はもらえません。

これは、過剰米による米の価格下落を防ごうとしたものと思います。

   

ところが、今年度からは、大規模に耕作する個人や農業集団に補助金を出す政策を始めるということです。

個人は4ヘクタール以上、農業集団は20ヘクタール以上の面積を指します。

もちろん、減反に協力する事が条件です。

たとえ、減反に協力していても、小さな個人には補助金はわずか(数千円)しか出ません。

(私は、この分類に入ります)

国は、このような農業政策を取り、稲作栽培の大規模化を促していこうということです。

  

そうなると、規模の小さい個人はどうするかということになります。

大規模に耕作している個人や農業集団(といっても、集落単位のものが主です)に入るか、

あるいは、補助金はいらないので、そのようなものに入らないかのどちらかの選択になると思います。

   

田植え機、コンバイン、乾燥機、トラクター(手入れが良ければ、20年以上もつそうです)など、色々な機械類を揃えています。

ひょっとすると、数年後には、集団化への補助金も減少するかもしれません。

大変悩ましい選択です。

  

一方、大規模化を進めた個人や農業集団の将来はどうなるのでしょうか?

米の価格は減少傾向にあります。

大規模化で収支トントンになっても、価格が下がれば、さらなる大規模化を進めなくてはなりません。

現在は、個人で4ヘクタールですが、将来は6ヘクタールや8ヘクタールに基準が変わるのではないか?ともささやかれています。

  

水田は、日本の原風景と言われていますが、それを守る為には経済的には厳しい現状があります。

   

また、大規模化では、大きな機械が入らない農地がたくさんあります。

現状では、そういった農地が耕作放棄地になっています。

大規模化でも、耕作放棄地が減少するわけがありません。

    

新規農業者が入るすき間がなくなっていくのではないかと思っています。

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2007年2月28日 (水)

米の価格と生産コスト

晴れ

  

先日、集落座談会があって、市役所と農協の担当者から、

平成19年度(今年度)からの農業政策と今後の対応について、詳しい説明がありました。

集落座談会とは、各集落単位の農家・役所・農協の寄り合いのようなものです。

  

この中で、米の価格と生産コストのことで、少し、驚いたことがありました。

といっても、多分、現状はそうだろうなあと思っていたのが、

現実的な数字を聞いて、改めて納得したという部分もありますが。

  

米の価格が毎年下がってきていることはわかっていました。

米の価格は、コメ価格センターの入札取引結果からの数字ですが、

例えば、玄米60kg当たりで、12月の価格は、

3年前(平成16年度)は、16,527円だったのが、2年前は16,066円、去年(平成18年度)は15,745円と毎年、下がってきています。

この価格は全国平均ですので、当地産の価格はもっと低いです。

   

去年は、不作だったにもかかわらず、下がっています。

通常、農産物の価格は、不作のときは上がるというのが相場ですが、逆の現象です。

多分、食生活が、お米を食べない方向にどんどん進んでいるのではないでしょうか?

15,000円以下は目の前で、この傾向が続くと12,000円以下になるかもしれません。

一方、生産コストはどうでしょうか。

以下は、当地の数字と思いますが、10アール(1反、1000㎡)当たりの数字です。

平成17年産では、粗収益は101,818円、生産費は160,856円です。

生産費の方が収益よりも大幅に高いのです。

つまり、大幅な赤字でお米を作っている状態です(-59,038円)。

  

労働費はいくらかというと、42,443円です。

粗収益から、この労働費を引いても、まだ赤字の状態です。

農機具費は34,687円ですので、これを全額削除して初めて黒字になります。

     

この赤字を解消するために、これまでは、耕作面積に関わりなく、個人に補助金が支払われてきました。

例えば、条件として、減反に協力するとか、大豆や麦を作るなどでした。

  

米の価格が下がるなかでは、赤字幅は拡大する一方です。

通常の経済感覚からすると、赤字になってまで、なぜ、作るのかという疑問が湧きます。

座談会でもこの話が出ていました。

ある人は自嘲気味に趣味と言っていましたし、またある人は先祖から受け継いだものだからと言っていました。

これを読まれた方はどのようにお考えでしょうか?

   

このような経済的な問題だけでなく、農家数の減少、高齢化などの問題もあって、

国は今年度(平成19年度)から、大規模に耕作する個人や農業集団に補助金を出す政策を始めるということです。

この事については、明日、書こうと思います。

     

NHKの番組、地域発!どうする日本「誰が支える!あなたの食卓~点検・農業改革~」 を見て、

以前(2月2日)に、書いた「NHKの農業政策番組を見て思ったこと」も良かったら見て下さい。

 

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