« 種苗店:その4 | トップページ | 種苗店:その5 »

2007年2月 2日 (金)

NHKの農業政策番組を見て思ったこと

雪 ときどき 晴れ

  

朝、起きると、雪が積もっていました。久しぶりの雪景色でした。

その後は、ボタン雪が降るものの、晴れ間もあり、雪はほとんど溶けました。

今日の夜は星がきれいなので、明日の朝は、きっと寒くなるでしょう。

  

このところ毎日書いている種苗店の記事の代わりに、

今日のNHK総合テレビで、夜7:30~8:45にあった番組の感想を書きます。

番組名は、地域発!どうする日本 「誰が支える?あなたの食卓」でした。

  

 以下は、NHKオンラインからの引用です。

地域発!どうする日本
 「誰が支える!あなたの食卓~点検・農業改革~」
午後7:30~8:45

 我々日本人の「食」を支える農業。その農業が今、岐路に立っている。

農業従事者の超高齢化、激増する耕作放棄地、先進国最低の食料自給率、

押し寄せる大量の外国産農作物。こうした局面を打開するため、

国が始めた「農政改革」。

 目指すのは、土地を集約化し競争力のある大規模農家を育てること。

長い間一律に配布してきた補助金を本格的に見直し、条件を整えられた=

やる気と力のある農家にだけ与えるなど、戦後初の農家へのリストラが

始まった。番組では「戦後最大の改革」と銘打った政府の農政改革が、

全国の農家にどんな波紋を起こしているのか、その現場を追う。

各地で模索される、さまざまな取り組みを軸に、日本の農業が進むべき道を

考える。

  

内容ですが、

まず、国の農業政策(略して、農政と呼ばれることが多いです。ひょっとすると、農業政治の略かも・・・・・)として、

WTOによる農業自由化の波から、日本の農業を守るために、米・麦・大豆の大規模化を図ろう。

大規模化のために、個人または共同集落営農法人を立ち上げること。

そして、これまで個人個人に渡してきた補助金を、これらの大規模営農をする個人や法人に渡そうとするものです。

  

この国の政策に対する矛盾点などが取り上げられていました。

その矛盾点としては、

・農業機械の償却が終わっていない、個人個人のこだわりの米作りができないなど、そもそも共同で米作りすることが難しいという話。

・大規模化を図ってきた米専業農家と共同組織が農地の取り合いをしているという話。

・もともと大規模化できにくい中山間地ではこの政策は難しいという話。

・この政策自体が農業=お金という経済的価値だけで練られており、農業=生活という視点が抜けているという話。

などが、映像と共に取り上げてありました。

  

なるほど、それぞれもっともなことですが、番組で抜けていることがいくつかありました。

  

一つは、米作りなどの農業は、兼業で新規に参入しようにも、法律上、できない仕組みになっていることです。

このことは、出演されていた大桃美代子さんが最後に少し話されていました。

現在、農業をしている人の2人に1人は65歳以上と言われています。

なぜ、このようになったのでしょうか?

農作業は重労働できつい、経済的に儲からないこともありますが、法律上においても(農地法)、新規参入が非常に難しいのです。

当地では、5反(5000㎡)以上の耕作をしないと農家にはなれません。農地を所有することも、借りることもできません。

私は、購入と借り入れを含めて、6反程度の農地を耕作することで、県と農業委員会に認められました。

もちろん、農業収入だけでは生活はできません。

でも、農家以外の会社勤めの方が1反でも2反でも耕作できるような農地政策を、国がとってくれると、新規参入者は多分ずっと多くなります。

何も専業農家を増やす必要はありません。兼業農家を増やせば良いのです。

農業を始めたいという方はたくさんおられます。

国は、そういう方々を取り込む政策、即ち、農地法の改正を進めてもらいたいと思っています。

  

二つめは、共同で稲作などをする共同組織になってしまうと、自分の田が自分の田でなくなってしまうことです。

国は、戦後の農地解放で自作農を増やしました。この政策は、何だか、その逆のような気がします。

私が出席した座談会でも、このような意見がありました。

  

三つめは、農家の子供でも、米作りがわからなくなる、知らなくなる点が心配です。

小さいときから、田植えと稲刈りだけは手伝ってきた子供がいなくなりそうです。

もの心ついた時から、10年以上も手伝っていると、細かいことは分からなくても、何となく、米作りとはこういう風にするのだなあと、刻み込まれると思います。

たとえ、そのことが嫌いであっても・・・・・・。

その体験が重要と思います。

その広い裾野があって、専業農家も生まれるのではないかと思っています。

   

昔は農耕牛や馬が、各農家にそれぞれ1頭以上いました。

それがなくなった今、牛、豚、ニワトリを専業にしている農家の数は多分減っていると思います。

裾野がなくなってきたからです。

  

私のように、新規就農しようにも、できない方々がたくさんいます。

今日の番組での大規模化農業への農業政策の移行は、そうした方々をますます遠ざけそうです。

|

« 種苗店:その4 | トップページ | 種苗店:その5 »

農業」カテゴリの記事

新規就農」カテゴリの記事

農業政策」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: NHKの農業政策番組を見て思ったこと:

« 種苗店:その4 | トップページ | 種苗店:その5 »